『オーセンティック・リーダーシップ』管理職になる前に読んでおきたい1冊 書評・感想033

書評・感想33冊目は、ハーバード・ビジネス・レビューの「オーセンティック・リーダーシップ」です。

すっかりブログの更新が止まっており、2カ月ぶりの更新です。

本業が相変わらず忙しく、ブログめんどくせーとなっていたのですが、ブログを休止している間にも何冊か本を読んでいるので、そろそろ久しぶりに書評を書きたいなーと思い復帰しました。

また、気まぐれで更新が滞ることもあると思いますが・・・

今回紹介する本は、ハーバード・ビジネス・レビューという、ビジネススクールが定期的に発行している機関紙の内容が文庫化されたもので、いくつかシリーズがあります。

本書は「オーセンティック・リーダーシップ」ということで、リーダーシップに関する1冊です。

リーダーシップをどう考えるかは人それぞれで完璧な正解はありませんが、最近のリーダーシップに関する潮流を知っておくことは無駄にはならないと思います。

この本をおすすめしたい人

リーダーシップに関する書籍なので、

・管理職
・そろそろ管理職になりそうな人

は、当然おすすめですが、若手社員にも勧めたい内容です。

本書のテーマである「オーセンティック・リーダーシップ」とは、従来の日本企業で見られるような強権的なリーダーシップではありません。

「役割に囚われずすべての人がリーダーシップを発揮できる組織が望ましい」というのが、最近のリーダーシップ論の考えであるため、若手の頃から、「リーダーシップとは何ぞや?」と考えをめぐらせておくことが大切です。

なので、若手にも読んで欲しい1冊です。

残念ながら日本企業でそのまま活用できる内容ばかりではないので、万人におすすめとは言えませんので、おすすめ度は3.5にしています。

 

おすすめ度 3.5

本の内容

オーセンティック・リーダーシップとは?

オーセンティック・リーダーシップとは、一言でいうと「自分らしさを貫くことを重視したリーダーシップ」です。

「リーダーとは〇〇であるべき」という「べき論」から離れて、自分の考えや価値観を貫くことを重視する考え方です。

世の中には、カリスマと呼ばれる経営者がおり、そのようなカリスマたちの行動を真似することで学びを得ようと考えることがあります。

しかし、1人1人、現在置かれている環境・これまで歩んできた人生・基本的な価値観が異なる以上、いくらカリスマを真似しても同じ人間になることはできません。

上辺のスキルだけを真似してみても、真に自分の力にできなければ意味がありません。

中途半端な真似事では、考えや行動にブレが生じるため、周囲に人から信頼を得ることができません。

そこで、本書では、自分らしさをさらけ出し、常に自分自身の価値観に従った行動を続ける「オーセンティック・リーダーシップ」を身に着けることが重要だと述べています。

自分らしくあることのメリット・デメリット

オーセンティック・リーダーシップでは、「自分らしく行動すること」が求められます。

常に、自分の価値観を貫く行動を続けることで、周囲の人の理解や共感を得られる可能性があります。

行動に一貫性を持たせることは、非常に難しいことではありますが、行動にブレがあまりに多いようでは、人からの信頼を得ることができません。

ビジネスに限らず、自分ひとりでは生きていけませんから、自分の価値観を大切にし、首尾一貫した行動をとることで、周囲の人の協力を引き出すことが、リーダーには求められます。

一方、自分らしさを貫くことにはデメリットもあります。

自分らしさを貫いて周囲の協力を得られるようになると、その環境は非常に居心地が良いものになります。

すると、人間はその居心地が良い環境に居続けようとするため、自分らしさを言い訳にして、成長を止めてしまうことがあるようです。

また、自分らしさを貫くことで何か失敗をした場合にも、「自分らしさ」にこだわるあまり、素直に反省できない、ということも起こりかねません。

自分らしさを理由に、現状維持にこだわったり、意固地になったりする行動を引き起こす可能性があることは、オーセンティック・リーダーシップの弊害と言えます。

タフ・エンパシーの必要性

タフ・エンパシーとは、「厳しい思いやり」のことです。
当たり前のことですが、相手を真に思いやるのであれば、時には厳しく叱責することが必要です。

相手が望むことだけを叶えるのではなく、相手が気づいていなくても相手に必要なものを与えることが大切です。

当たり前のことなのですが、オーセンティック・リーダーシップで重視する「自分らしさ」が念頭にあると、ついつい、相手の望むことを叶えることに気持ちが向いてしまいます。

自分らしくあることは大切ですが、自分らしくあることが弊害になりそうなのであれば、それを正してあげるのもリーダーの役割です。

真摯に部下と向き合い、部下に何が必要なのかを考えてあげることも、とても大切なことです。

 

感想

リーダーシップについては、これでも会社の研修で学ぶ機会も何度かあり、自分なりに漠然とした考えがありましたが、それとは違う気づきを得られる本でした。

「リーダーとは、〇〇であるべき」という考え方は根強く、「〇〇」の部分は個人個人の考え方があるでしょうが、「べき論」で語られることが多くあります。

しかし、リーダーとは言え、そもそも一人の人間であり、その人らしさ、というものが存在している以上、大切にするのは、「リーダーとしてどうあるべきか」ではなく、「個人としてどうあるべきか」という点だと言えます。

もちろん組織に属する以上、完全に個人のらしさを追求することは難しいのかもしれませんが、1人1人が自分らしさを意識した組織であれば、働きやすさは高まるのかなーと漠然と感じています。

僕は、オーセンティック・リーダーシップに必要な「自分をさらけ出す」ということが非常に苦手です。

いつも、自分を良く見せようとしてしまいがちです。

もう少し素直に自分の弱さを見せてもよいのかな、と考えさせられました。