書評・感想031

「オニールの空売り練習帖」株の売り時を学べる投資家必読の1冊 書評・感想031

書評・感想31冊目は、ウィリアム・J・オニール、ギル・モラレス著の「オニールの空売り練習帖」です。

成長株投資家として、著名なオニールの著書です。

オニールは、CAN-SLIM投資を考案した投資家として有名であり、個人投資家の中にも、
オニールを参考としている投資家はたくさんいます。

今回、紹介する本は、空売りがテーマですが、空売りそのものだけではなく、広く「株を売るタイミング」
を学べる本です。

空売りの理論から、具体的な事例での考察など、売り方を丁寧に学べる1冊になっています。

この本をおすすめしたい人

冒頭でも書いたとおり、この本は、空売りに限らず、株の売り時を勉強できる本です。

個人投資家の多くは、株を買うよりも売るタイミングで悩んでいることから、全ての個人投資家に
おすすめしたい1冊です。

ある程度、株式投資を行ったことがある人でないと、少しとっつきにくい内容ではありますので、
5点満点ではなく、4.5点としましたが、内容的には文句なしの名著です。

おすすめ

 

おすすめ度 4.5

本の内容

空売りに必要なものは規律と忍耐

空売りに限らず、投資で成功するために必要なものは、規律と忍耐、です。

特に空売りについては、銘柄選択だけではなく、市場が弱気に傾くまで待つ必要があります。

相場全体が空売りに適した弱気相場になるまで、待つ必要があります。

相場が弱気に傾いた後も、空売り対象の銘柄のチャートが空売りに適した状態になるまで待つ必要があります。

チャートが適した状態になったとしても、チャートは絶対ではないので、失敗することもあります。

しかし、適切なルールを設定し、それに従い続けることが重要です。

正しい規律を忍耐強く続けることが、空売りで成功するために必要です。

空売りをしてはいけない銘柄

投資では、資金を増やすことよりも、減らさないことが重要です。

優れた投資家がどういう銘柄やタイミングで売買を行うか、ということも重要ですが、

「やらないと決めていること」を学ぶことも同じくらい大切です。

ここでは、オニールが「空売りをしてはいけない」と述べている銘柄を紹介します。

空売りをしてはいけない典型的な例として、以下の2点が紹介されています。

・浮動株が少ない、または、日々の出来高が少ない
・株価が新たな高値圏に行こうとしている銘柄

これらは、いずれもその後株価が大きく上昇する可能性があります、

株価上昇に適した状態にある銘柄は、少しのニュースやうわさで一気に株価が上昇します。

空売りをしている銘柄で、株価が勢いよく上昇すると、損失が発生するのは当然ですが、
精神的なダメージや追証の発生など、被害は甚大です。

想定以上に株価が上昇しそうな銘柄には手を出さないことが重要です。

間違っても画像のようなチャートで空売りをしてはいけません。

空売りのタイミング

頭としっぽはくれてやれ

という相場の格言がありますが、空売りにおいても同じです。

相場の天井で、空売りを開始しようとしてはいけません。

通常、大きく株価が下げた銘柄は、その後数回、株価が反発します。

数回の反発の後、出来高を伴って大きく下げたときが、空売りのタイミングです。

仮に、空売りではなく、買いで保有している銘柄がこのような動きをした場合は、そこから
大きく下げる可能性があるため、そこが売却のタイミングです。

このように、株価が大きく下げてから数回の反発を経た後に、空売りの最適なタイミングが訪れます。

相場が天井をつけてから、最適なタイミングになるまで、時間としては5~7か月程度かかります。

相場が天井をつけたと思った後も、忍耐強く待ち続ける必要があります。

 

感想

オニールは成長株投資家として、非常に有名な投資家です。

彼が考案したCAN-SLIM投資は、とても有名で、参考にしている投資家も多いでしょう。

オニールの著書で最も有名な著書は「オニールの成長株発掘法」です。

この本は、主に投資対象とする銘柄の発掘方法や、買うタイミングを中心とした本です。

今回、紹介した本は、空売りの本であり、つまり、株の売り方の本です。

株の買い方を説明した本はたくさんありますが、売り方を説明した本は比較的少ないです。

内容が伴う本はとても少なく、売り方に苦労している投資家は多いです。

そんな中、株の売り方を丁寧に説明してくれる本書はとても勉強になりました。

空売りだけではなく、買った株をいつ売れば良いか学べる本で、おすすめです。

 

参考ですが、オニールと同じく成長株投資家として有名なミネルヴィニの著書もとても良い本です。
参考までにどうぞ。

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