LSD

マラソントレーニング LSDの効果と正しいやり方

マラソンのトレーニングに「LSD」を行っていますか?

「LSD」とは、長い時間をゆっくりとしたスピードで走るトレーニングです。

長い時間を走ることで、マラソンに必要な持久力を鍛えるのに適したトレーニングです。

地味なトレーニングではありますが、持久力向上に効果があると言われており、
トレーニングに取り入れているランナーも多いでしょう。

今回は、LSDの効果と正しいやり方について、紹介していきます。

LSDとは?

「LSD」とは、

ロング(Long)・スロー(Slow)・ディスタンス(Distance)

の略です。

つまり、長い時間・ゆっくりと・長い距離を走るトレーニングです。

LSD
長時間運動をすることで、マラソンに必要な持久力を鍛えることができるトレーニングです。

一般的には、「1kmを8~9分で90分以上の長い時間を走る」と紹介されることもありますが、
スピードや走る時間に明確な定義はありません。

個人の能力は、目的に応じて、走る時間やスピードは変わってきます。

LSDの効果

LSDでは、マラソンに必要な持久力を鍛えることができますが、もう少し具体的に効果を見ていきましょう。

毛細血管の発達による有酸素運動能力の向上

マラソンでは、呼吸によって酸素を体に取り入れ、その酸素を血液循環を通して、
全身に運び、その酸素を燃焼することで、体を動かしていきます。

酸素を効率的に全身に運ぶためには、たくさんの酸素を体に取り入れるための心肺能力の強化だけではなく、
酸素を運ぶ道である、毛細血管の発達が欠かせません。

毛細血管は、LSDのような負荷が軽い運動を長時間行うことで、発達することが知られています。

筋持久力の向上

マラソンは、走るという単純な動作を何度も何度も繰り返すスポーツです。

繰り返し行う動作では、脚に大きな負担がかかります。

体を長時間支え、動かし続けるためには、遅筋と呼ばれる筋肉を鍛える必要があります。

遅筋は、通常の筋トレやスピード系のトレーニングでは鍛えにくく、長時間運動をすることで、
鍛えられます。

LSDを行うことで、長時間の運動を行い、遅筋を鍛えることで、筋持久力を鍛えることができます。

長時間走ることへの自信がつく

フルマラソンは、一般的な市民ランナーの場合、4~6時間もの間、走り続けることになります。
普通は、これほどの長時間運動を続けることはありません。

フルマラソン本番で、初めてこれほどの長時間運動をするという人も多いです。

LSDを日頃から行っていれば、長時間運動することへの抵抗感が小さくなります。

フルマラソン本番でも、普段から長時間運動しているという実績があれば、自信につながります。

マラソンは、メンタルが重要なスポーツです。
LSDによって培った自信はフルマラソン本番で必ず役に立ちます。

脂肪燃焼効果

LSDは脂肪燃焼効果があると言われる有酸素運動です。

運動を行う際のエネルギー源は、主に「糖質(グリコーゲン)」と「脂肪」です。

糖質の方が、死亡よりもエネルギー効率が良いため、激しい運動では、糖質が優先的に
使用されるため、脂肪の燃焼は後回しになります。

一方、有酸素運動では、酸素を取り込みながら運動をするため、取り入れた酸素により、
脂肪を燃焼し、エネルギー源とします。

そのため、スピード系のトレーニングに比べると、脂肪燃焼効果が高くなります。

マラソンにおいては、体重を落とすことはタイムに直結するため、脂肪燃焼効果も
重要なポイントになります。

 

疲労回復

LSDはゆっくりとしたペースで走るトレーニングのため、他のスピード系のトレーニングに
比べると、体への負荷は軽いです。

疲労が蓄積していると、体には老廃物がたまり、血流が悪くなります。

疲労を軽減するためには、血流を良くすることが必要です。

LSDのように負荷が軽い運動を長時間行うことで、血流の改善につながり、疲労回復が期待できます。

体力的な面だけではなく、ゆっくりとした運動を行うことで、精神的にもリフレッシュすることが
できるため、精神的なリラックス効果も期待できます。

LSDの正しいやり方

LSDの効果を最大限得るためには、正しいやり方でトレーニングを行うことが大事です。

走るペース

一般的に、「1km8~9分」のペースで、言われることが多いですが、ペースは個人個人バラバラです。

ある人にとっては、ゆっくりのペースだとしても、他の人にとってはそうではない、ということがあります。

そのため、「1km〇分で走る」という正解はありません。

普段、ゆっくり走るジョギングよりもさらに遅いペースです。

脚の筋力を使わずに、地面を蹴らずに、体を前傾したときに自然と脚が前に出るような動きで移動する
ペースがLSDのペースです。

筋力に頼らない、重心移動で走ることを意識すると、自然とLSDに適したゆっくりとしたペースになります。

このような走り方をすると、結果として、1km8~9分くらいのペースになるということです。

走る時間

必ず〇分走らなければならない、というものはありませんが、90~180分程度LSDを行うことが目安です。

走る時間は、目的や自身の能力に合わせて決めると良いでしょう。

疲労回復が目的の時は、60分
持久力向上を目指すトレーニング目的の時は、120分

など。目的に応じてトレーニング時間を決めることで、効率的にトレーニングできます。

また、LSDでは、走る距離ではなく、走る時間を決めることが大切です。
走る距離を事前に決めてしまうと、どうしても、速く走りたいという意識が働いてしまい、
ペースが速くなってしまいがちです。

LSDでは、一定のペースでゆっくり走ることが大切なので、距離ではなく時間を意識するようにしましょう。

正しいフォームを意識する

LSDはゆっくりとしたペースで走るため、体への負荷は軽く、それほど正しいフォームで
走らなくても走り切れています。

しかし、悪いフォームでLSDを行うと、フォームに悪い癖がついてしまいます。

LSDで得られる効果を最大限生かすためには、正しいフォームで走ることを意識する必要があります。

特に、ゆっくりと走る場合は、いわゆる「お尻が落ちたフォーム」になりがちです。
骨盤を前傾し、お尻が落ちていないことを意識しながら走るようにしましょう。

LSDが終わった後に、少し早いペースで流すウィンドスプリングを行うことも、フォームを整える
うえで効果的です。

LSDの頻度

LSDは基本的な持久力を鍛えるトレーニングなので、マラソン初心者や、本格的なトレーニングを
開始する前の準備段階では、多めに取り入れると良いでしょう。

週に1回はLSDを行っても良いです。

目標とするレースが近づいてきたら、より実践的なトレーニングに移行する必要があるため、
徐々に頻度を落としていくと良いです。

LSDの注意点

LSDを行ううえで、注意点を2つあげておきます。トレーニング効果を最大化するためにも、
意識してほしいポイントです。
正しいやり方と重複する部分もありますが、大切なポイントなので、再度書きます。

正しいフォームで走る

LSDはゆっくりとしたトレーニングなので、それほどフォームを意識しなくても走り切ることができてしまいます。

そのため、正しいフォームをしっかりと意識をしておかないと、悪いフォームの癖がついてしまい、
逆効果となってしまいます。

LSDができるようになることが目的なのではなく、マラソンに必要な持久力向上が目的なので、
マラソンに適したフォームで走るよう意識づけしていきましょう。

一定のペースで走る

LSDは、ゆっくりと長時間走ることが重要です。
ゆっくりと走っていると、体が温まり徐々にスピードアップしてしまいます。

スピードがあがってしまうと、LSDとしての効果が得られにくくなるため、
意識的にゆっくりとしたペースを一定に保つ必要があります。

LSD以外のおすすめトレーニング

LSDは効果的なトレーニングですが、もちろんLSDだけでは速くなることはできません。

LSDと組み合わせて行いたいトレーニングについて、以下の記事で紹介していますので、参照してください。

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