フルマラソン本番では、多くの人が補給食を持って走るのではないでしょうか?
そして、多くの人は、「何km地点で、何を食べれば良いのか?」という疑問をもっているでしょう。
今回は、マラソン大会当日の朝食・レース前・レース中の3点に焦点を当て、補給食をとるタイミングをまとめます。
補給食を上手くとれると、サブ4がグッと近づきます!
ぜひ、参考にしてください。
朝食
マラソンのエネルギー源となるグリコーゲンをしっかり蓄えるために、糖質が多い食品を食べましょう。
ご飯、パン、麺類、おもち
など。特におもちは、腹持ちも良いのでおすすめです。
タイミングという観点で言うと、レースが始まる3時間前までには、朝食を完了したいところです。
レースが始まるタイミングで、消化がある程度進んでおり、糖質がしっかり吸収されることが大事です。
また、少し早目に朝食をとることで、トイレのタイミングも調整しやすいです。
朝食は、レースが始まる3時間前まで。
また、レース当日の朝は食べ過ぎ注意!
糖質を補給しようと考えると、ついつい多めに食べてしまいます。
しかし、食べ過ぎると逆にお腹が痛くなるトラブルが発生すリスクが高まるので要注意です。
レース前
朝食後〜レース1時間前まで
朝食をしっかり食べていれば、この時間帯で特別とるべき補給食はありません。
なのに、あえてこの項目を設けたのは、水分補給をしっかりして欲しいから。
大きな大会となると、トイレがもの凄く混みます。
そうすると、トイレに行かないようにするために、水分補給をあまりしない、と言う人がいます。
しかし、マラソンを無事完走するにあたって、水分は必要不可欠なもの。
一気に飲むとトイレに行きたくなるので、少しずつこまめに水分補強をするようにしましょう。
レース1時間前
レースの1時間前にも、糖質を補給しておきましょう。
その際に、食べるのはゼリー飲料(アミノバイタルとかヴァームとか)がおすすめです。
ゼリー飲料は、体への吸収が速く、30〜40分で吸収されると言われています。
レースが始まる少し前にエネルギーが吸収されるように、1時間前に食べるのがおすすめ。
ちなみに僕はレース前には、いつも、スーパーヴァームを飲んでいます。
レース中
ここがメインですね。
レース中の補給食のタイミング。
このタイミング次第で、パフォーマンスは影響を受けます。
よく、「10kmごと」とか、距離をベースに考える人が多いのですが、そうではなく、補給食をとる目的から逆算したタイミングの考え方をまとめています。
基本的な考え方を身につけ、自分にとって最適なタイミングを探してください。
基本的な考え方
レース中にとるべき補給食は2種類
・糖質補給のためのゼリー飲料
・アミノ酸補給のための補給食(BCAAがとれるやつ)
マラソンのエネルギー源は、グリコーゲンです。
グリコーゲンを補給するためには、糖質の補給が必要なので、糖質補給のためのゼリー飲料は必須
また、マラソンは長時間の運動になるため、筋肉がかなり損傷します。
筋肉の損傷が進むと、疲労感につながり、良い走りができなくなります。
そこで、筋肉の損傷を最小限にするため、アミノ酸(特にBCAAと呼ばれるアミノ酸)を摂取することが重要。
レース中は、糖質補給とアミノ酸補給2つのアイテムが必要です。
そして、補給のタイミングです。
個人差がありますが、僕はレース前に4箇所補給食を取るタイミングを決めています。
①30kmの壁を乗り切るための補給【最重要】
・ゼリー飲料は体に吸収さらるまで30〜40分かかる
・補給を全くしない場合、30〜35km地点で、体に蓄えられたグリコーゲンは枯渇する。
この2つを考慮すると、30km地点に到達する1時間前、が補給食に必須のタイミング
サブ4ランナーだと、21〜22km地点です。
切りの良いところで、20km地点・折返し地点・25km地点とかに決めると良いでしょう。
30kmまでは失速しない自信がある人は25km地点
少し不安な人は20km地点
が目安です。
②レース終盤を粘りきるための補給
①の補給を終えた後のレース終盤に向け、気合注入のために、35km地点を目安に補給食をとります。
体に吸収される時間を考えると、このタイミングの補給は栄養的には大きな意味はありません。
しかし、レース後半を粘り切るためには、メンタル面が重要。
・苦しい中でも、補給食を食べたから大丈夫!!、という安心感
・単調になりがちなレースに味覚の刺激を与える
という点で大きな意味があります。
ここでの補給食は、メンタルに刺激を入れることが重要。
カフェインが入っている補給食がおすすめです。
③レース序盤での補給
①では、最重要ポイントである30km以降の失速を防ぐための、補給のタイミングを書きました。
ここでは、最重要ポイントまでに疲労を残さないために、序盤で補給食を取るポイントを考えます。
やはりポイントは、栄養吸収までに30〜40分かかること。
①の最重要ポイントを20kmに設定した場合、その栄養が吸収されるのは、25km地点くらいです。
つまり、20〜25km地点に空白が発生するので、そこを埋めにいきます。
いくらトレーニングをしていても、20kmを超えると多少の疲労感は出てくるので、そこを埋めてあげるイメージ。
①を25kmに設定した人は、25〜30kmを埋めるイメージです。
①で設定したポイントの10km前が序盤の補給の目安です。
④レース中盤でのBCAA補給
①〜③は、エネルギー源である糖質の補給を目的としたものでした。
④はそうではなく、レース終盤に向け、ダメージを受けている筋肉に栄養を送る目的で行います。
筋肉の回復に必要なアミノ酸であるBCAAを多く含んだ補給食をとります。
レース終盤にあわせて補給をしたいので、①と同じく20〜25kmあたりで補給をするのがおすすめ。
①が20kmなら、④は25km
①が25kmなら、④は20km
というイメージです。
実際の例
ここでは、実際に僕がサブ4を達成したときの、レース中の補給食をとったタイミングを書いておきます。
10km⇛レース序盤での補給(考え方③)
20km⇛BCAA補給(考え方④)
25km⇛レース終盤に向けた補給(考え方①)
35km⇛最後の気合注入(考え方②)
レース前の予定では、最後の35km地点の補給は、32kmに行う予定でした。
いつも32〜33kmあたりで失速が始まり心が折れかけるので、そこに合わせようと思っていましたが、当日はメンタルが充実しており、余裕があったので、35kmまで引っ張りました。
注意点
事前の計画に固執しない
レース前に補給食をとるタイミングを決めたとしても、レース本番は何があるかわかりません。
思っていたよりも体が重いかもしれません。
思っていたよりも早く疲労感を感じるかもしれません。
そういった時は、計画を前倒して、補給をするのも手です。
補給食は、計画通りにとることが目的ではありません。あくまで、マラソンを完走するための、補給です。
計画を守ることに固執して、補給が遅れてしまっては、意味がありません。
レース中の自分の体の様子をみて、臨機応変に対処することが大切です。
予備の補給食を持っていく
体の様子をみて臨機応変に対処する、と書きました。
そうすると、計画より前倒しになってしまい、補給食が足りなくなる不安が出てしまいます。
そうならないようにするために、1つ予備の補給食を持っていきましょう。
お守り的な位置づけです。
お守りがあることで、安心して、補給ができるようになります。
まとめ
・レース中の補給は目的別に4箇所設定する
・事前の計画に固執せず、体の様子を見て臨機応変に
・予備の補給食を持っていく
補給食を上手にとって、トレーニングの成果を十分に発揮しましょう!!